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「いつもと違う」に早く気付けば助けることができた愛犬

今日は、私の友人から寄せられた話を皆様にお届けします。 つなぐいのちの活動に以前から賛同してくださり、自分にできることが何かないか?ということで、この記事を送ってくださいました。 きっと記事を書きながらも何度となく涙し、手が止まったことが私には想像できます。 本当にありがとう。 犬の最期を看取ったことがある人でしたら、何か通じるところがあるのではないかと思います。

愛犬がいつもと違う

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私は昔、はなさんという犬を飼っていました。 柴犬とゴールデンのミックスでしたが、なぜか真っ黒でラブラドールにしか見えなかったので、周りからは「いんちきラブラドール」と呼ばれていました。 はなさんは、とてもよく気が付く犬で、空気を読むのも上手な大変出来る子でした。 決して家族の手以外からは食べ物をもらうことのない犬でしたが、他人からおやつをもらっても受け取らないということはなく、一度お口に入れて、おやつをくれた人が見えなくなってから口から出す、という気の使いようでした。 そんなはなさんが、少しおかしいなという気配を見せたのが、10歳になった後の、まだ寒い2月のある日でした。 用意したご飯を、全部食べなくなったのです。 それまでは私を含め家族の誰が用意しても残すことのなかったご飯を。 食欲はあるようでしたから、何か物理的なことが原因で食べられなくなった、というのが正解でしょうか。 食べることだけではなく、お水を飲むのも辛そうでした。絶えずよだれを垂らすようになっていることに気付いた私は、「お口のなかでもケガしたかな?」くらいに思い、はなさんにお口を大きく開けてもらい中をのぞくと、舌の上に何か黒いあざのようなものが出来ているのを発見したのです。 その黒いあざのようなものが何なのか、私はよくわからなかったのでお医者さんにつれていくと、舌の組織を取って検査をすることになりました。 検査の結果で、「上皮扁平癌」という癌の一種を患っていることが発覚しました。 その結果を聞いたとき、私はまるで頭を金づちで殴られたようなショックを感じました。 その後のお医者さんの説明は、余りはっきりとは覚えていません。せいぜい、舌の奥に出来ているので転移が心配されること、進行しているので治療が難しいこと、といった癌にはありきたりな情報を、微かに覚えていたくらいです。 家に帰った私はふと思い起こすことがありました。犬の口の中(舌ということはまだわかっていない段階)がおかしいという兆候はずいぶん前からあったのです。 前年の12月、はなさんのクリスマスプレゼントに大好物の骨型の大きなガムを与えた時、いつもならすぐにかぶりつくはなさんが、おもちゃ箱にガムを隠してしまったのです。 それを不思議に思った私は、「はなさん、食べへんの?」と何度も聞くと、はなさんは空気を察したのか、突然むしゃむしゃとガムをかじり始めました。 ですが、その口元にほんの少し血が付いていたのです。その後も、やたらと飲み水をこぼしたり、ご飯を食べるのに随分と時間がかかったりといろんな兆候はありました、この時点でお医者さんに連れて行ってあげることが出来ていれば、はなさんは助かったかもしれません。 それを私は、「ちょっと調子がわるいのかな~」くらいに、とても安易に考えていました。 私のこの安易な判断が結果的に、はなさんに壮絶な闘病生活を強いることになりました。

愛犬がいつもと違うと思ったら

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あのとき、もっと早くお医者さんに連れて行っておけばよかったと、いくら後悔してもし足りません。 間もなく、はなさんは痛さでお口を開くことが出来なくなり、口の横からお水を流し込んでもらったのを飲むのが精一杯になっていきました。 お医者さんからは抗生物質をもらって飲ませていましたが、痛みが消えた様子もなく、ほとんどご飯も食べることが出来ませんでしたから、体重もどんどんと減ってしまいました。 もう、体を起こすのも辛く苦しい様子だったので、犬用のおむつをしてあげるようになりました。 ただ、はなさんはおむつに用を足すのはプライドが許さなかったのか、用を足すときにはよれよれになりながらも立ち上がり、必ずお外に行って用を足していました。 全盛期には30キロをこえていたはなさんの体重はもはや半分になり、お水を飲むことすら辛くなっていた6月。はなさんは最後の時を迎えることになります。 その日も朝からはなさんの体を綺麗に拭いてあげたり、分泌物で詰まってしまった鼻を掃除して息が辛くないようにしてあげていました。 その途中、はなさんは用を足しに行くために立ち上がりました。窓を開けるとはなさんは庭に降り、力無くよろよろ歩くと「バタン!」と倒れてしまいました。 私はあわてて駆け下り、はなさんを抱きかかえ起こしました。 そのときにはもう、はなさんには立ち上がる気力すら残っていませんでした。なんとか私に支えられながら用を足すことは出来ましたが、自分の足で歩くことは出来なかったため、私に抱えられて寝床に戻りました。 自分の足で自分を支えられなかったことに、はなさんはひどくショックを受けたようでした。今でも、あの時に見せたとても悲しい顔を、私は鮮明に覚えています。 その日の夜、私ははなさんに寄り添って体を撫でてあげていました。はなさんは、いつも以上に息も荒く、とても苦しそうでした。 しばらくの間そうやって過ごしていましたが、突然「ふぉん、ふぉん」と微かに聞こえる程度に2回だけ鳴いて、そして私のほうへ顔を向け、尻尾を大きく2回振るとパタンと倒れました。 はなさんはその瞬間、息を引き取りました。 その時の気持ちは言い表すことが出来ません。 「はなさん、よく頑張ったな」という気持ち。 「何もしてあげられなかった」という気持ち。 そして、「もっと早く気付いていれば助けてあげられたかもしれないのに」という気持ち。 はなさんとのたくさんの思い出が一気に蘇り、自然と涙が頬を伝いました。 思い出と共に 翌日、はなさんの葬儀を行いました。 ご近所の方にも愛されていたはなさんの葬儀には、大変な人数の弔問客が訪れ、お棺の中は名前通り「花」でいっぱいになりました。 みんなとの最後のお別れがすんだ後、出棺。荼毘に付されました。 すっかり小さくなってしまったはなさんのお骨を拾っているとき、不思議な物を発見しました。 微かに光る緑色の、小さな小さな粒々です。 その時はただ不思議に思うだけだったのですが、それが何なったのか後にわかりました。微かに光っていた緑色の粒粒は、抗生物質だったのです。 舌の癌が全身に転移してしまっていたはなさんは、もう抗生物質を消化することが出来ない程にまで弱っていたのです。 それでも、そんな状態で一生懸命生きようとし、自分のことは自分できっちり行おうとしていたはなさんの姿が思い起こされました。 そのとき、私はまた号泣しました。私がもっと早くに気付いてさえいれば、助かったかもしれないのです。 優しかったはなさん。

強かったはなさん。

そして、最後の最後まではなさんとしてみんなに期待されている姿であろうとし続けたはなさん。 そういった全ての思い出が、私の中に強く残っています。 今でも後悔しています。もっと早く、気付いてあげることが出来ていれば。 もっと早く、お医者さんに連れて行くことが出来ていたなら、と。 愛犬が最期をどのように迎えたのかにもよるとは思いますが、後悔の残る最期とはやはり辛いものです。 飼い主にとっても、犬にとっても。この記事を読んで頂いた愛犬家の皆様。 愛犬との最期は、いつか必ずやってきます。 その日を少しでも後悔なく迎えることが出来るように、たくさんたくさん、犬と触れ合って頂ければと思います。 本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。 この記事を気に入っていただけましたら是非シェアボタンをお願いします。

 

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