犬の殺処分ゼロのために私たちができること
皆様。今この日本で、年間何匹の犬が殺処分されているかご存知でしょうか? 2015年度の犬の殺処分は、全国で15,000件を越えています。
都道府県レベルでは、1,000件を越えている県もあれば、殺処分ゼロを3年連続で達成した神奈川県のような例もあります。都道府県レベルでこれほどの格差が出るのは確実に各自治体の意識の差ではないでしょうか。
もう少し国が殺処分に対して前向きに対処し、意識のレベルを上げれば限りなくゼロに近づいていくのでは…とも思いますが。しかし、国や自治体に対して声を上げたところで、一朝一夕で変わらないことは確かです。
では、私たちは「殺処分」に対して何ができるのでしょうか?
行政に文句を言っているだけでは現状は何も変わりません。所々で声を上げ訴える方々が増えてきたことで、殺処分をされてしまう犬の数は年々減少しているいることは私たちも周知しております。 ですが、やはり多くの犬たちが保健所に保護されているのも事実です。
厳しい言い方をすれば、殺処分の責任を行政に転嫁しているだけで、自分たちが出来ることを放棄しているだけではないでしょうか。
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では、殺処分ゼロのために、具体的に何をすればよいのでしょう。 私たちが考える上で、出来ることはたくさんあります。 ボランティアに参加するのも一つの手段でしょうし、保健所から犬を引き取るのも一つの手段です。 ボランティア団体を立ち上げて活動するのもよい手段だと思います。実際のところ、現在の保健所では保護犬に対して人間が足りておらず、最低限必要となる多くの事をボランティア団体の方が担っています。
そして、そのボランティア団体の方も人数が足りずに困っているという状況です。
まずはそんなボランティア団体のお手伝いを始めるのもいいかと思います。
しかし、そんなに頻繁にお手伝いにも行けないし、ましてや忙しくてお手伝いに行きたくても行けない、という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方々はどうすればよいのでしょうか?
そういう方は、まずは根本の意識を変えてみるのは如何でしょうか。
例えば、「殺処分」とはどういうものなのかを、考えてみてください。
「殺処分」というのは、私たち人間の勝手な都合で、罪のない犬たちの命を奪ってしまうということなのです。
次に、犬を家族に迎えるとはどういうことなのかを、考えてみてください。
犬を家族に迎えるということ、それは「命を預かること」です。人間にも犬にも平等に「命」は与えられます。
「命」を与えられたということは同時に、「この世において幸せになる権利」を与えられたということです。
つまり犬を家族に迎えるということは、その子を精一杯、幸せにしてあげることなのです。
決して、生きるか死ぬか、生かすか殺すか、の権利を握ったわけではありません。
飽きたから。
言うことをきかないから。
引っ越すから。
病気になったから。
飼育を放棄するには様々な理由があると思います。ですがそれは、どれも私たちの身勝手な理由ではないでしょうか。
犬も私たちと等しく命を持ち、心を持った生き物なのです。
きちんと家族として迎え、愛情をもって育て躾をすれば、それに対して精一杯の愛情と気持ちで答えてくれます。
時には、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、すねたりもします。
人間にも喜怒哀楽という感情があるように、犬にも当然ある感情です。そこが、可愛いのです。
病気になったり、怪我をしたりもします。そして確実に人間よりも早く寿命を迎えます。
それらの全てを、受け止める覚悟が私たち人間には必要なのです。
決して人間の都合で、躾を放棄したり、命を奪ったり、家族から追い出したりしてはいけません。
そうしてしまうことで行く付く先は、殺処分となることも多いに考えられるのです
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犬を家族に迎えるそのときには、家族すべての人間が、愛情を持って接していたはずではないでしょうか。
家族によりその愛情に深い浅いはあるかもしれませんが、誰もが犬を愛していたはずです。
その時の気持ちを忘れないように、いえ、忘れらないほどの気持ちで接してあげることが出来れば、殺処分ゼロも現実のものとなると私たちは考えます。
人は慣れる生き物です。なので、いつまでも同じ愛情を持ち続けるということは難しいかもしれません。
それでも犬を家族に迎えた時から、彼らを幸せにする義務を私たちは背負うのです。
犬の一生を背負わなければならないのです。 ただ生きているだけの一生を過ごさせるのではなく、楽しく素敵な一生を過ごさせてあげること。
それこそが、犬を家族に迎えた私たち人間の責任ではないでしょうか。
人間は、犬の命に対して責任があるのです。 「愛情と責任」 この2つがあれば、犬を保健所に連れていくということは、なくなるのではないでしょうか。
「命」を預かったら全力で幸せにしてあげること。
最初に家族に迎えた時の喜びを忘れないこと。それらのことは、簡単な様で難しいことです。
ですが、「命」に対して一度もった意識を忘れないようにすること。
それこそが、殺処分をゼロにするために私たち人間ができる、最も身近で最も根本的なことではないでしょうか。 最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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